視線

授業中にいつも気になる視線があります。
黒板を見ている時も字を書いている時も、誰かに見られているような気がして、仕方がないのです。
顔をあげてあたりを見渡すと、誰も見ていないわけで、自意識過剰かな?と思うほどです。

ある日、遂にその原因がわかりました。
同じクラスの男の子が、こっちを見ているのです。
しかも私ではなく、私の隣の女の子のことをじっと見ています。

休み時間になって、周りに気付かれないように、私は男の子にそっと告げました。
男の子は真っ赤になって、冷静に否定するのですが、顔に思いっきり出ています。

その日から私は、恋の相談相手になってしまいました。
まず、その熱すぎる視線をなんとかするように言いました。

バレるのは時間の問題ですから。次に私が探りを入れるので、脈がありそうならアタックあるのみ、ダメな時はダメという結論です。

学校では目立つので、電話で恋の相談を受けるようになったのですが、そのうちに段々と私はこの男の子のことが好きになってしまいました。
だって、すごくいい奴なんですもの。

こんなやさしい人に思われたら、すごく幸せだと心の底から思います。
今日も私は自分の心にベールをかぶせて、彼の恋愛相談役を演じます。

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