出会い系

「会ってみたら怖いお兄さんかもしれないよ?」
初めてその人に会う直前に受け取ったメールには、そんな風にいたずらっぽいような試すような内容が書かれていました。
平成の10年代。

出会い系サイトと呼ばれる携帯電話からアクセスできるサイトが流行り始めて数年の頃だったと記憶しています。
私はたまたまアパートが近い女性とお酒を飲む約束を取り付けていました。

場所は私のアパート。
指定されたコンビニの前で携帯電話を見た私は、この電話の向こうにいる人はどんな女性なんだろうと思いを馳せながら、
「怖いお兄さんだったら泣きながら謝るだけです」
と返信をしました。

そして数分後。
夜の22時に彼女は現れました。
年齢は20代中盤でしょうか。

腰のくびれが艶っぽい線の細い長髪の女性がタクシーを降りてきました。
少し掴みどころのない雰囲気の美人です。
始めに僕はこんな綺麗な女性と、出会い系サイトで出会えるなんて信じられないと思い関係のない人だと思い込んでいました。

ですがその線の細い綺麗なお姉さんは
「怖いお兄さんですよ」
と、言ったのです。
嬉しさ半分、緊張半分の私はお金のない貧乏専門学生の身。

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